平安・鎌倉古道の道路遺構観察・・・その1

静岡県三島市には三島大社から箱根山へ上る中世以前の古道が通っていました。この道は一説には古代からの筥荷路だとも言われているようです。現在では「平安・鎌倉古道」と呼ばれる推定の古道跡が整備されています。推定の古道とはいえ、通過地点の「元山中」付近では発掘調査も行われていて、平安時代まで遡る道跡が確認されています。

ここでは、この平安・鎌倉古道に沢山見られる道路遺構の写真を紹介致します。上の写真は整備された平安・鎌倉古道の中間部付近のもので、古道と林道が交差する角に立てられている平安・鎌倉古道の説明案内版が見られます。紹介する場所はこの写真のところから箱根側へ約1.5キロメートルほど上るまでの区間で、古道風景とその区間に多く見られる硬化層などの道路遺構です。

林道から平安・鎌倉古道を箱根方面へと上りはじめると直ぐに「推定平安鎌倉古道」と書かれた石柱が現れます。上り坂は緩やかで比較的に歩きやすい道になっていますが、坂の斜面がきつくなると段差が造られていますので、つまずかないように進みます。

上の写真は最初の石柱から数十メートル進んで振り向いたところです。この辺りを注意深く眺めて見ると、写真の左手の林の奥には土塁状の壁が見られ、片方の壁から道の反対側の壁までの間隔はかなり広いようです。現在の歩行路になっている部分は古道幅全体の三分の一くらいでしょうか。

この辺りは坂の傾斜も緩やかなので古道は直線的に造られているようです。道の両脇の堀割壁も道と同じく直線的に築かれているようです。上の写真の辺りでは堀割壁の間隔は約6〜7メートルほどあるものと思われます。

上の写真は古道の本路の大きな堀割状の土塁外側に並行して見られる堀割地形で、この堀割地形も道跡ではないかと考えられます。この写真では2本の堀割地形が並行しているのが確認できます。平安・鎌倉古道には現存する古道の全般部分にわたってこのような測道とも思われる道跡がいたる場所で見られるのです。

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参考:昔のままの道が残る鎌倉街道 三島市箱根西坂・平安鎌倉古道
三島市・平安鎌倉古道の地図

 
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